金子光晴、草野心平 「秋の夜の会話」(草野心平) さむいね。ああさむいね。虫がないてるね。ああ虫がないてるね。もうすぐ土の中だね。土の中はいやだね。痩やせたね。君もずいぶん痩せたね。どこがこんなに切ないんだろうね。腹だろうかね。腹とったら死ぬだろうね。死にたかあないね。さむいね。ああ虫がな... 2026.03.16 金子光晴、草野心平
金子光晴、草野心平 「くらげの唄」(金子光晴) ゆられ、ゆられもまれもまれてそのうちに、僕はこんなに透きとほってきた。だが、ゆられるのは、らくなことではないよ。外からも透いてみえるだろ。ほら。僕の消化器のなかには毛の禿ちびた歯刷子はぶらしが一本、それに、黄ろい水が少量。心なんてきたならし... 2026.03.15 金子光晴、草野心平